
使いづらい人材派遣管理システムを使って不満を抱えたままにしていませんか?
派遣スタッフに関するスケジュール管理や義務化された派遣スタッフ研修、教育訓練の進行状況などを把握するため、人材派遣管理システムを導入している人材派遣会社は多いのではないでしょうか。
しかし、いざ人材派遣管理システムを導入したものの、使い方の制約やサポートの面で使いづらさを感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、実際に派遣管理システムユーザーの生の声を基に、使いづらい人材派遣管理システムあるあるとおすすめの管理システムについてご紹介します。
使いづらい人材派遣管理システムあるある生の声12選
人材派遣会社の担当者は、人材派遣管理システムを実際に使ってみて、どのような点で使いづらいと感じているのでしょうか。
ここでは、人材派遣管理システムを使いづらいと感じているユーザーの生の声を下記の通り、具体的な12の項目に分けてみました。
- 提供会社の対応
- 利便性
- 操作性
- 人材スタッフの管理
- 顧客・受注・配置管理
- 勤怠管理
- 給与計算・請求管理
- 契約書
- データ出力
- データ管理
- メール機能
- セキュリティ
提供会社の対応に対する不満あるある
まず人材派遣会社が人材派遣管理システムを導入した際に、システムを提供した会社の対応について「この人材派遣管理システムは使いづらい」と感じることが多いようです。
具体的には、下記のような声が挙がっています。
- 担当窓口の対応が悪い。
- 派遣法改正を含め、人材派遣管理システムのアップデートが遅い。コンプライアンスの対応が間に合わない。
- 人材派遣管理システムのほとんどの機能が拡張されないため、将来の使用継続が見込めない。
- カスタマイズやクラウドなどに対応されていないため、使いづらい。
- 改修を要望した場合に見積もりなどの対応が遅い。
- 機能開発に関する殆どの要望が聞き入れてもらえない。
- 態度やフィードバックなど、サポートの対応が悪い。
- 3年以上、業務に必要な年調プログラムが更新されない。
人材派遣管理システムの提供会社の態度の悪さや対応の遅さについての不満が多いようです。
さらに対応が遅いことで、業務に支障が出てしまうというケースも見受けられます。
利便性に対する不満あるある
次に人材派遣管理システムを利便性の面から使いづらいと感じているユーザーは、どのような不満を抱えているのでしょうか。
人材派遣会社の担当者は、下記を理由に使いづらいと感じています。
- システムの使い方が限られているため、使いづらい。
- API連携に対応せず、他のシステムと人材派遣管理システムで二重管理する必要がある。
- オールインワンパッケージでないため使いづらい。
- 人材紹介用の欲しい機能がついていない。
- 年調システムへのデータ受け渡しに取り込み処理を行う必要があり、手間が掛かる。
- 最低でも月1回のメンテナンスがあり、営業時間内外でシステムを使えない時間帯がある。
その人材派遣管理システムを利用できるシーンが限定されてしまい、人材派遣の業務全般では通用しない点に不満を感じているようです。
また、提供会社側の都合であるメンテナンスのタイミングに不満を抱く場合も。
これらのことから逆説的に、使いたいときに、使いたい用途で、使える人材派遣管理システムを求めているともいえます。
操作性に対する不満あるある
人材派遣管理システムの操作性についても、人材派遣会社では下記にように使いづらいと感じています。
- 画面の同時立ち上げができず、画面を閉じないと次の画面が開かない。
- カスタマイズの不具合が多くて使いづらい。
- 給与・請求項目やタイムシート・帳簿などの内容が固定され、任意フォーマットに対応できていない。
- オンラインでアップデートができないなど、アップデートの方法が煩雑である。
- 賃金・請求書の処理で、その都度、更新処理が必要となる。
- 配置入力画面などで画面がフリーズしてしまうことがある。
- マスタで整理されていない項目が多くて使いづらい。
スムーズに操作できなかったり、不具合が生じたりで、思ったように操作できないことに不満を感じているようです。
日常で使うコンピューターやスマートフォンでも操作が思ったようにできないとストレスを感じますよね。
人材派遣管理システムも同様と言えます。
また、給与明細や請求書、帳簿など各人材派遣会社でフォーマットが異なることがほとんどですが、それに対応できない柔軟性のなさにも「使いづらい」と感じるようです。
スタッフ管理に対する不満あるある
人材派遣管理システムを使用する上で重要なスタッフ管理の機能については、下記のような使いづらいとの声があります。
- スタッフ検索のフィルタ機能が弱く、希望通りの検索ができない。
- 人材派遣管理システムの検索軸が不足していて使いづらい。
- 在留資格期限や就労時間など、外国人の管理ができない。
- 人材派遣管理システム内の略歴書などのフォーマットが変更できないため、使いづらい。
- 外国人を含め、スタッフ検索をマッチングに利用できず、マッチング検索が弱い。
- 基礎年金番号の記入欄がない。
スタッフ管理については、検索機能の使いづらさを訴える声が多いです。
フリーキーワードで検索する場合、スタッフの登録情報すべての中で引っかかる箇所があれば結果に表示されてしまい、検索をしても検索結果の数が多すぎて絞りきれないというケースもあります。
また、最近では外国人労働者の数も増えており、外国人スタッフを登録したいのに外国人スタッフを管理するのに必要な機能がないというケースもあります。
時代に合わせたアップデートがされていないからとも言えますね。
顧客管理・受注管理・配置管理に対する不満あるある
人材派遣管理システムの顧客・受注・配置などを管理する上では、下記のような不満から使いづらいと感じているようです。
- 得意先の支店ごとにマスタデータの登録が必要となる。
- 受注コピーができない。
- マスタの担当者を変更すると、受注担当者も変更されてしまう。
- 抵触日やスポットなどの管理ができない。
- 配置時のアラートのメッセージが出ない。
- 意図するようなマッチングができず使いづらい。
- シフト変更の操作に手間がかかる。
- 配置ステータスがなくて使いづらい。
- レギュラー・スポット管理ができない。
- 受注一覧の並び替えができず使いづらい。
- 日雇いの配置が合わない。
例えば勤怠管理上で有休となっているスタッフがいたとしても、配置管理の際にスタッフの候補として表示されてしまっては、有休の日にシフトが入ってしまうミスが生じてしまいます。
人材派遣管理システムでは、様々なシーンでの管理機能、例えば勤怠管理、スタッフ管理、配置管理などの機能がありますが、それらが連動してなければ機能があっても意味がありません。
勤怠管理に対する不満あるある
人材派遣管理システムで派遣スタッフの勤怠を管理する点については、下記のような使いづらいとの声が挙がっています。
- 派遣スタッフの休憩時間帯を登録できない。
- 支払い済みの単価が変更されてしまう。
- 有給付与の方法を含めて、有給休暇についての細かい対応ができない。
- タイムシートのフォーマットが任意のレイアウトにならず使いづらい。
勤怠管理については、派遣スタッフごとに有休の全体数や使用数、残りの数が違ったり、時給やシフトが異なるため、それぞれに適した管理ができる人材派遣管理システムでなくては困ってしまうでしょう。
また、雇用条件が変わったときにその変更を適用させると、過去の勤怠状況についてもその雇用条件が適用されてしまっては面倒です。
人材派遣会社の業務に精通した会社がつくった人材派遣管理システムでなくては、このような事態に陥ってしまいます。
給与計算・請求管理に対する不満あるある
人材派遣会社にとって、抱えている派遣スタッフの給料に関わる給与計算や請求管理はとても重要な仕事です。
人材派遣会社の派遣スタッフは各派遣先で様々な働き方をしているので、複雑な給与計算をせねばなりません。
そのような中で効率化のために人材派遣管理システムを導入しても、その使用に制限が多くて使いづらいと感じている担当者は大勢いらっしゃるようです。
- 給与計算機能が搭載されていない。
- 社会保険(算定月変)機能が人材派遣管理システムに搭載されていない。
- 人材派遣管理システムで日払計算や半休、月給者の給与計算に対応していない。
- 帳簿出力に制限があって使いづらい。
- 所得税の日払い設定、(日額表の)丙欄徴収の設定、住民税控除ができない。
- 受注ごとに支給明細を出せない。
- 受注の修正ができない。
- 貸金台帳の社会保険項目の機能が不十分である。
- 請求書の出力に時間を要する。
- 人材派遣管理システム内の単価管理が不十分である。
- 有給管理に制限があって使いづらい。
- 回数に応じた勤務体系の手当が人材派遣管理システムで自動計算できない。
- 人材派遣管理システムでは法定調書の合計表が部門別にしか出力できない。
- 保険料に関してシステム上に制約があって使いづらい。
- 変形労働の管理ができない。
- 銀行振込口座の名義人に使用不可の文字が入力されていてもエラーにならない。
- 派遣先や契約書など締めが異なる場合に正しいデータが反映されない。
- 月額変更届の対象となっても、人材派遣管理システム内において自動で等級が変更されない。
- 給与明細がA4のため、封入に時間がかかる。
- 日給の契約時間が8時間に満たない場合、通常残業に対応していない。
- 給与明細書が再発行できない。
給与計算・請求管理に関する不満は特に多いです。
お金に関することなので、細かい設定ができて、かつミスが生じないような管理機能が求められます。
しかし実際のところ、多くの人材派遣会社では給与計算・請求管理に関する不満を抱えた状態となっており、せっかく人材派遣管理システムを導入しても、給与計算や請求周りの業務改善に繋がっていないのです。
契約書関連に対する不満あるある
人材派遣会社では、派遣スタッフや派遣先と様々な契約書を取り交わす必要があります。
人材派遣管理システムの契約書の作成や出力機能について、下記のように使いづらいと感じているようです。
- フォーマットなどを含め、派遣スタッフとの契約書の編集ができない。
- 発行の有無が属人的でシステムによる管理ができない。
- 就業条件明示書のページ数が多い。
人材派遣会社では、多くの契約書のやり取りがあるでしょう。
しかしその内容やフォーマットは派遣先の会社や派遣スタッフの事情によって編集ができるようでなくては困ってしまいます。
人材派遣管理システムに契約書の作成・編集機能がついていたとしても、柔軟性がなく使いづらいのであれば、結局別のシステムやツールを使って作成しなくてはいけません。
データ出力に対する不満あるある
人材派遣会社では人材派遣管理システム内のデータを出力することも多くありますが、これについても使いづらいとの声が挙がっています。
- エクセルやCSVへのデータ抽出に制限があって使いづらい。
- APIで他システムとの連携ができない。
- データ抽出が柔軟に行えない。
- データ一括出力が遅い。
データ出力が十分にできないと、手作業が増えて現場の負担が増えたり、データを加工する中でミスが生じやすくなってしまいます。
一見、データ出力ができなくても問題ないだろうと考えてしまうかもしれませんが、派遣事業報告書の作成や、社内で使用する資料作成などに大いに役立ちます。
柔軟にデータ出力ができる人材派遣管理システムの方が便利です。
データ管理に対する不満あるある
人材派遣管理システムでは、スタッフや派遣先の管理だけでなく、人材派遣会社自体の業務データを管理する機能が備わっているものもあります。
そのようなデータ管理について、次のような不安があるようです。
- 売上管理ができない。
- スタッフの支店間移動が考慮されておらず一元管理できない。
- 事業報告書を作成できない。
- 労働基準監督署などに提出する資料が出力できない。
- 退職者の一覧を期間別に出力できない。
人材派遣会社の業務すべてを管理できるシステムであれば、その中で毎月の収益計算や取引先の推移などを集計して管理できると楽ですよね。
そもそも、それらを集計するために必要な情報はすべて人材派遣管理システム内で管理されているわけですから、できて当然と考えてもいいかもしれません。
しかしそのような機能がなかったり、あっても中途半端な機能になっている人材派遣管理システムを使用して困ってしまっている会社がいるのです。
メール機能に対する不満あるある
人材派遣管理システムにはメール機能が付いているものも多くあり、この機能にも制約があって使いづらいとの不満の声が挙がっています。
- メール送信はできるが受信ができない。
- 大量メール送信ができない。
登録している派遣スタッフに新規のお仕事の募集を知らせたり、その他業務で連絡を取る必要があったり、と人材派遣会社は派遣スタッフとメールのやり取りをする必要が多くあります。
そこで人材派遣管理システムにメール機能が付随していれば、大勢の派遣スタッフへの一括送信や派遣先との連絡に困りません。
しかし大量のメール送信ができなかったり、送信のみで受診ができなかったりと、十分な機能がない場合が多いのです。
セキュリティに対する不満あるある
人材派遣会社が人材派遣管理システムを使用する上で重要となるセキュリティ面でも使いづらいとの声があります。
- 閲覧権限がないので会社全体で使えない。
- マイナンバーへの対応ができていない。
- 操作ログが残らない。
人材派遣管理システムでは多くの派遣スタッフの個人情報や取引先の情報を登録されています。
そのためセキュリティの面がしっかりしていなくては安心して使えません。
すべての部署の全員が人材派遣管理システムを利用できたほうが利便性は高まりますが、権限を制限できなくては会社全体にオープンにするのはリスクでしかありません。
社外からの不正アクセスへの対応も当然重視すべきことですが、社内に対するセキュリティ対策も必要です。
人材派遣管理システムが使いづらいときの対処法
提供する企業によっても違いはありますが、人材派遣管理システムを導入したものの各方面で制約があったり、作業が複雑で使いづらいと感じたりすることは多いようです。
このようなとき、人材派遣会社はどのように対処すればよいのでしょうか。
まずは既存システムの提供会社に相談・要望を伝える
最初にできることは、既に導入している人材派遣管理システムを提供している会社に相談して要望を伝えることです。
システム提供会社では、人材派遣管理システムの販売後もユーザーの生の声によって機能改善・バージョンアップすることがしばしばあります。
最初から改善されないものと諦めず、人材派遣管理システムを導入した際の担当者などに相談し、改善したい点を伝えてみましょう。
それでダメなら他の人材派遣管理システムに乗り換える
もし、既に人材派遣管理システムの提供会社に相談して要望を伝えたにもかかわらず、うまく改善されない場合には、他の人材派遣管理システムに乗り換えることも検討してみましょう。
他の人材派遣管理システムに乗り換えたら問題は解決するケースも少なくありません。
自社が欲しいと思っている機能をすべてリストアップして、それを実現できる人材派遣管理システムを探すべきです。
「【比較】人材派遣管理システム20選!費用?機能?何で選ぶ?」では、おすすめの人材派遣管理システムとシステムを選ぶ際のポイントをご紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
「使いづらい・・・・・・」嘆いているだけでは変わらない!
働き方改革が始まり労働派遣法も改正されている中で、人材派遣管理システムが使いづらいと嘆いているだけでは、会社の作業効率や生産性は変わりません。
社内で人材派遣管理システムについて、どの程度、どのような点で使いづらいという声があるのかをまとめ、システムの提供会社に要望を伝えてみましょう。
それでも改善されない場合には、使いづらいと感じている点を解決できるような人材派遣管理システムに思い切って切り替えてみてはいかがでしょうか。